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医師の多くはコエンザイムQ10を殆ど知らない

コエンザイムQ10の使用の経験が少ない医師の中には、ひとつの栄養素が単体で、多くの異なった治療効果がでるという事実の理解に苦しんだようです。プラシーボ効果と断定した医師もいました。コエンザイムQ10の効果を賞賛する医師が増える一方で、その反対に「何でも信じる無知な輩」と決めつける医師もあるという具合で、要するに毀誉褒貶が起こったわけです。その頃までには、いくつかの国では、コエンザイムQ10の販売は大きく延びて、1種の売り手市場のような状況も発生していました。コエンザイムQ10は健康食品店でも販売されていましたので、不勉強で頑迷な1部の医師の立場からすると、「そのようなものが本当に効く筈がない」という勝手な思いこみによる偏見でした。

大きな問題が1つあります。つまり、医師の多くは大学の医学部の専門コースでの5年か6年の医学の勉強では、栄養については多くを学んでいないので、栄養の知識があまり多くないという事実です。でも、ことは単純で、いかなる場合でも、「良いものは良い」のです。1度、コエンザイムQ10の効果を理論として知り、その細胞レベルでの働きを現実の臨床結果として自分の目で見ると、よほど頑迷な人でない限り、だれでもいずれは納得するからです。むしろ、コエンザイムQ10の効果が医学界に理解されるのに、どうしてこれほどまでの長い時間が掛かったのかという理由を理解することの方がよほど難しいとさえ言えます。医師のみならず、患者に対するメリットはそれほど大きいと言えましょう。

コエンザイムQ10は30年以上も昔、イギリスで初めて発見されました。発見者のピーター・ミッチェル教授(リバプール大学教授)はこれにより1978年にノーベル化学賞を得ています。にも関わらず、ミッチェル教授の発見はイギリスの産業界からは無視されたのです。製品化は、日本とアメリカによっておこなわれたのです。その後、多くの研究が行われ、研究報告書も出版されるに及んで、この「新しい」栄養素の重要性が一層強く認識されるに至りました。

前述のように、コエンザイムQ10は一時ビタミンQという名前で呼ばれましたが、より正確に言うなら、これは「ビタミン類似物質」と呼ぶ方が妥当だと思います。生命活動に必須の物質で、自然界では微量しか得られず、たとえば鰯には少量ながら存在します。しかし、専門的に言えばコエンザイムQ10はビタミンではありません。なぜなら、われわれの体内でも、肝臓で微量ながら産出されるからです。残念ながら、コエンザイムQ10の体内合成には、6種類のビタミンとミネラルが必要とされます。一方、現在知られているかぎりでは、ほとんどの人はその六種類のうちの、1つや2つは不足しているのが実状です。過度の飲酒、あるいは肝臓病の場合は、一般にコエンザイムQ10の体内での生産力は不足します。そして、特に40才を過ぎると、体内のQ10の生産力は著しく低下します。残念ながら、現代風な食生活では、この40才過ぎから発生するQ10の体内合成の低下を補うのとは、まったく反対の方向にまっしぐらに進んでいると言わなければなりません。

第七章 いま注目の抗酸化物質

クレイトン博士の「英国流医食同源」 〜発ガン性物質があふれる現代を賢く生きる〜(翻訳版)の内容を転載しています。

当コンテンツは、現代人の食生活に関する問題や身体を守る抗酸化物質に関する豊富な研究結果を元に、多くの消費者の誤解の本質を解き、健康な食生活の実践を啓蒙している、論文『クレイトン博士の「英国流医食同源」〜発ガン性物質があふれる現代を賢く生きる〜』の内容を転載しております。

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