食品と酵素による予防

さて、本書をここまで読んでいただいて、すでに読者は果物と野菜にさまざまな形の抗酸化物質と抗酸化ビタミンが含まれていることを理解して頂いたと思います。先に指摘したように、抗酸化ビタミンは活性酸素に対する身体の第2の防御網です。第1防御網はあくまで抗酸化酵素なのです。そして、抗酸化酵素はわれわれの身体自身が作り出すものです。そこで、どうすれば、このような働きの酵素を、充分に作り出せるかということになります。非常に大変なことのように思う読者もおられるでしょうが、実は、とても簡単で、お金も掛かりません。要するに果物と野菜をたくさん食べるだけで良いのです。

果物と野菜には重要な抗酸化酵素の体内における生産を早める働きがあります。世界的に有名なイギリスのレザーヘッド研究センターのガリー・ウイリアムソン博士のチームは何百種類もの野菜と果物を対象として、その抗酸化酵素(キノン還元酵素)の分泌増加能力について、その量と速度を研究しました。彼らの説によれば、果物と野菜を食べれば間違いなく抗酸化酵素の分泌量が増加して、ガンを予防する能力が増加すると結論しています。

さまざまな食物が、他の2つの解毒酵素、すなわち、フェーズ一酵素とフェーズ二酵素、の形成を刺激します。これらの酵素グループは食品由来の発ガン物質と毒性物質を分解して体外に排出します。シトクロムP450というフェーズ一酵素は酸化酵素です。フェーズ二酵素は抱合的酵素です。両方とも、潜在的に危険な化合物をそれぞれ溶解あるいは抱合して、尿中あるいは胆汁中に排出します。

もちろん酵素の働きを高める目的のためには、特定の食品を摂らねばなりません。そうすれば、身体が発ガン物質と戦う力が増えるのです。科学者の多くは、特にフェーズ二酵素を研究していますが、フェーズ一酵素の研究も大切です。この酵素の分泌を増やすのも、全体としての身体の戦力アップにつながるからです。特に、フェーズ一酵素群は、場合によっては、身体に対して非協力的になり、発ガン物質の前駆体を活性化し、発ガン性を持たせるように働くこともあるからです。

この意味ではキャベツやタマネギの仲間は優秀です。キャベツと芽キャベツはイソチアン酸ベンジルを含んでいますが、これはフェーズ一酵素の分泌を抑制しますが、反対にフェーズ二酵素の分泌は増やします。

これらの野菜の仲間はイソチアン酸アリルも含んでいます。この化合物は発ガン性がありますが、善玉のイソチアン酸塩もあり、この善玉に抑えられているのが普通です。と言いますのは、毎週1回キャベツを食べることで、結腸と直腸のガンが3分の2まで減少したという報告があるからです。キャベツの摂取と野菜に関する良い結果について、さらに次のようなレポートもあります。つまり、喫煙者の遺伝的ダメージが、大量の芽キャベツを食べることによって減ったというものです。尿中の酸化DNA(8オキソグアノシンンとして)の排出量を計ることで遺伝的ダメージの減少を測定できます。

フェーズ二酵素の分泌を増やす野菜類は他にもあります。たとえば、ウィリアムソン博士の業績は、植物性の食品とその調理方法が健康維持にとって、最終的には大きな差を生むことを示した点です。食品の貯蔵期間も大きな因子の1つです。このような変数も当然ながら充分考慮しなければなりません。そこまで含めて、将来的にはさらに細かなガイドラインを示すことができる日も近いと思います。でも、現在のところ明らかなのは、フェーズ二酵素の分泌を促す食品は次の通りだということです。調理したキャベツ、芽キャベツ、ケール、ブロッコリ、アブラナ、西洋ワサビ、ハツカダイコン、柑橘類、生の赤トウガラシ、エンドウ豆、バジル、タラゴンなどです。赤トウガラシ(ただし生)、エンドウ豆(生でも加熱しても良し)などがあります。キャベツの仲間でもそれぞれ異なった効果があり、チリメンキャベツは特に効果がありますが、他のキャベツではそれほどでもありません。バジル(バジリコ)は生なら極めて優れたフェーズ二酵素の誘導役をします。ローズマリーもおなじです。特に、ローズマリーは抗酸化物質でもありますから、2つの働きをするわけです。フェーズ二酵素の分泌についてはおそらく芽キャベツとブロッコリが最良と思われます。特に、生食をした場合は、ベストの中のベストになります。

とは言っても、芽キャベツの生食はほとんど不可能に近いほど困難でしょう。従って、筆者なら、ブロッコリを選びます。サラダにして食べると、身体の酵素による防御システムは言うことなしの状態になります。これに、タマネギかネギを加えるとケルセチンが追加されるわけです。ネギの表面には特にケルセチンが多く、シャロットも酵素誘導と同時に強力な抗酸化物質です。

筆者としては、イソチアン酸を栄養補助食品として摂る意志はありません。イソチアン酸の過剰摂取は甲状腺腫の可能性があるからです。しかし、菜食主義であってもなくても、通常の野菜としての摂取では特に問題があるとは考えません。

ウィリアムソン博士の業績は、植物性の食品とその調理方法が健康維持にとって、最終的には大きな差を生むことを示した点です。食品の貯蔵期間も大きな因子の1つです。このような変数も当然ながら充分考慮しなければなりません。そこまで含めて、将来的にはさらに細かなガイドラインを示すことができる日も近いと思います。でも、現在のところ明らかなのは、フェーズ二酵素の分泌を促す食品は次の通りだということです。調理したキャベツ、芽キャベツ、ケール、ブロッコリ、アブラナ、西洋ワサビ、ハツカダイコン、柑橘類、生の赤トウガラシ、エンドウ豆、バジル、タラゴンなどです。

第九章 食品と酵素による予防

クレイトン博士の「英国流医食同源」 〜発ガン性物質があふれる現代を賢く生きる〜(翻訳版)の内容を転載しています。

当コンテンツは、現代人の食生活に関する問題や身体を守る抗酸化物質に関する豊富な研究結果を元に、多くの消費者の誤解の本質を解き、健康な食生活の実践を啓蒙している、論文『クレイトン博士の「英国流医食同源」〜発ガン性物質があふれる現代を賢く生きる〜』の内容を転載しております。

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