喘息と同じように、食物から摂取する抗酸化物質が少ないのは関節炎の場合も危険因子の1つです。動物実験ではベータカロチンが関節炎の症状緩和に効果が確認されています。臨床例としての報告の1つは、ジンゲロンと呼ばれる強力な抗酸化物質を含むショウガ(生姜)が痛みを緩和し、関節のはれに効くとしています。

喘息や関節炎のような炎症の場合には、TNF(腫瘍壊死因子―[訳注6参照])に見逃せない緩和作用が見られます。関節炎の臨床テストで、坑TNF抗体を使用して大きな成功をもたらしたとの報告もあります。ただし、この成功も長続きはしなかった様子です。抗TNF抗体はTNFに対して非常に効果はあったものの、今度は、患者自身が抗体に対する抗体を作ってしまうのです。そして、深刻なアレルギー反応を起こすこととなり、治療は中断せざるを得ないということで終わったようです。

このように、複雑なアプローチは往々にして複雑な結果を生みます。その点では、栄養的アプローチは単純で、長続きします。カレーに含まれる香辛料のターメリックはクルクミンを含んでいます。これは強力なTNFインヒビターです。筆者が知り得る範囲内では、クルクミンが正式な臨床テストに使われたケースはありませんが、ターメリックとショウガを組み合わせれば、ほとんど確実に関節炎の炎症緩和に役立つと考えます。

訳注6― 腫瘍壊死因子。TNF(Tumor Necrosis Factor)またはカケクチンとも呼ばれ、ある種の移植性腫瘍の出血性壊死を引き起こすマクロファージが産出するポリペプチドホルモン。

第四章 活性酸素が関係する病気と対策

クレイトン博士の「英国流医食同源」 〜発ガン性物質があふれる現代を賢く生きる〜(翻訳版)の内容を転載しています。

当コンテンツは、現代人の食生活に関する問題や身体を守る抗酸化物質に関する豊富な研究結果を元に、多くの消費者の誤解の本質を解き、健康な食生活の実践を啓蒙している、論文『クレイトン博士の「英国流医食同源」〜発ガン性物質があふれる現代を賢く生きる〜』の内容を転載しております。

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